ワインを選んでいると、よく見かけるのが
「ライトボディ」
「ミディアムボディ」
「フルボディ」
という言葉。
なんとなく、
ライトボディ=軽い
フルボディ=重い
くらいのイメージはありますよね。
でも……軽い、重いって何が?と思いませんか?
そもそも、どこまでがライトでどこからがフルなのか、わかりますか?
今回は、ワインの「ボディ」について掘り下げてみましょう!
そもそも「ボディ」って何?
ワインの「ボディ」とは、
ワインを口に含んだときに感じる、重さや厚み、存在感
を表す言葉です。

「甘い」とか「イチゴのような香り」という、味そのものやどんな香りがするかとは少し違います。
WSETというワインの教育をしている団体では、水とミルクシェイクを比べるイメージが紹介されています。
水を口に含むと、サラサラと流れて、口の中を覆う感覚はほとんどありません。
一方、ミルクシェイクはクリーミーで舌の上に厚みを感じたり、口の中が覆われる感覚があります。
同じ「液体」でも、口に入れた時の存在感は異なります。
ワインのボディも、そんな感覚に近いものということですね。
ボディは何で決まるの?
実は、「この要素が多ければフルボディ!」と、ひとつの要素だけで決まるものではありません。
ワインの中にある、いくつもの要素が重なってボディとして感じられます。
代表的なのが、アルコール・タンニン・糖分・酸などです。
アルコール
アルコール度数が高いお酒を飲むと、じんわーり温かい感じがしませんか?
度数が高くなるほど、口の中でしっかりとした存在感を感じやすくなります。
あの温かさや厚みはボディに重さを与えます。
タンニン
タンニンは、口の中で感じる渋みに関係する成分です。
口の中に含んだ時に、乾くような感覚やザラザラした質感が生まれます。
この感覚は口の中で存在感を放ちます。
そのため、ボディを重く感じさせる要素のひとつになります。
糖分
糖分が多く残るワインでは、口あたりに厚みや重量感を感じます。
この感覚もボディを重く感じさせる要素です。
酸
酸は、口に含んだ際にフレッシュさやみずみずしさを感じさせます。
酸がしっかりしていると、ワイン全体を引き締めてくれるのです。
つまり酸は、ワインのボディを軽く感じさせる方向に働くということなんです。

これらの要素が組み合わさって、「総合的に」判断されるのがボディです。
つまり、「アルコール度数◯%からはフルボディ」と決められているわけではありません。
アルコール度数が高ければ、その分ワインに重さは出やすくなります。
しかし、酸がしっかりしていて軽快さがあったり、タンニンがそれほど強くなかったりと、ほかの要素との組み合わせによっては、フルではなくミディアムと評価される可能性もあります。
ボディは誰が決めるの?
前章で説明した通り、
「アルコール○%以上ならフルボディ」
「タンニンが○以上ならミディアムボディ」
といった、世界共通の明確な数値基準はありません。
では、数値の基準がないものを誰が決めているんでしょうか。

実は、生産者やメーカー、輸入会社、販売者などが、それぞれ判断しているんです。
ワインをテイスティングして全体の味わいを確認したり、品種や造り方などを踏まえたりして、それぞれの基準で判断して表示しています。
そのため、同じワインでも、お店によって異なる表記をされることもあります。
ボディの表示は、ワインをきっちり3つの箱に分類するための絶対的な基準ではなく、あくまで「このワインはこれくらいの重さだよ」という目安として表示されているものなのです。
ライト・ミディアム・フルはどう違う?

では、具体的に3種類のボディについてまとめてみましょう。
ライトボディ
ライトボディは、軽やかでサラッとした飲み口のワイン。
- アルコール度数が比較的低め
- タンニンの存在感が控えめ
- 酸によるフレッシュさを感じやすい
このような要素が重なると、「ライト」寄りの味わいになりやすいです。
口の中を占領するような感覚が少なく、スッと飲みやすく感じます。
ミディアムボディ
ライトとフルの中間にあたるのがミディアムボディ。
ライトほどさらりとしていないけれども、フルほど口の中での存在感・充足感はないといった感じです。
軽やかさもありつつ、ほどよい厚みや飲みごたえも感じられる、ちょうど中間くらいのイメージです。
フルボディ
フルボディは、厚みがあり、しっかりとした存在感を感じるワイン。
- アルコール度数が比較的高め
- タンニンの存在感がある
- 酸による軽快さより、全体の厚みや重量感を感じやすい
このような要素が重なることで、「フル」寄りの口あたりになっていきます。
舌の上にどっしり乗るような感覚や、口いっぱいに広がる力強さがあります。
まとめ
ポイントまとめ
- 「ボディ」は口の中でのワインの存在感
- アルコール度数・タンニン・糖・酸などの要素が総合的に判断されるもの
- 明確な数値基準はなく、表示する側がそれぞれの基準で判断している
ここまで見てきても、「結局感覚の話でつかめない」と思った方もいるかもしれません。
でも、その日の気分や料理に合わせてワインを選ぶためのヒントくらいに思えばOK。
たとえば、
「今日の夕飯はどうしようかな。コッテリの気分だし、ラーメンにしようかな」
みたいな感覚で、
「今日はガッツリ系の気分だし、フルボディのワインにしちゃおうかな」
くらいの感じで選んでみてください。
そんなふうにボディ表示を使えるようになると、ワイン選びもちょっと楽になるかもしれません!